初めて喪主になる方が知っておくべき役割と流れ

喪主は、葬儀全体を取り仕切る大切な役割を担います。葬儀前には、葬儀社と打ち合わせをして葬儀の内容を決め、葬儀中は参列者へ挨拶し、葬儀後は各種の手続きを行うなど、やるべきことはたくさんあります。そこで、喪主としてやるべきことを流れに沿ってわかりやすく説明します。

喪主を務めるのは、故人ともっともご縁の深い方

喪主は、故人ともっともご縁が深かった方が務めます。夫婦のどちらかが逝去した場合は、配偶者が喪主を務めます。

配偶者がいない場合は、長男、次男、長女、次女の順に務めるのが一般的です。最近では、配偶者が存命の場合であっても、長男や長女が務める場合があります。配偶者が高齢で、負担をかけたくないという配慮からです。

喪主が葬儀までにやるべき5つのこと

喪主が葬儀を行うまでに、やるべきことは大きく5つあります。その5つを流れに沿って説明します。

葬儀社を決める

葬儀の準備に向けて、喪主が最初にしなければならないことは、葬儀社を決めることです。

故人が病院で逝去した場合、病院によっては2時間から3時間のうちに、故人を連れて移動しなければなりません。その移動に必要な寝台車を手配し、安置場所まで故人を連れていくのが、葬儀社だからです。

あらかじめ、葬儀を依頼する葬儀社が決まっていれば、逝去後に連絡します。葬儀社が決まっていない場合は、病院が提携している葬儀社に依頼することもできます。

菩提寺へ逝去の連絡をする

菩提寺と付き合いがあれば、菩提寺に逝去の連絡をして、葬儀でお勤めをしてもらうために、スケジュールを確認します。

親族や親しい友人へ逝去の連絡をする

親族や親しい友人に、逝去の連絡をします。この時、故人が逝去した原因や、享年を伝えます。お通夜や葬儀・告別式の日程は後日、葬儀社と打ち合わせし、内容が決まってから連絡します。

お通夜や葬儀・告別式の日程を調節

葬儀社の担当者と相談し、お通夜や葬儀・告別式を行う日程を決めます。日程は、菩提寺の都合、斎場・火葬場の空き状況、家族や親族の都合によって決まります。

葬儀の費用や内容を決める

葬儀社の担当者との打ち合わせで、故人の要望や、喪主や家族の考えをもとに、家族葬など葬儀のスタイルや、葬儀の規模などを決めます。

葬儀での喪主の心得と挨拶の方法

お通夜や葬儀・告別式における喪主の心得は、故人を偲ぶために参列した方へ、感謝の気持ちを、喪主らしい言葉で伝えることです。

挨拶をするタイミングや文例とともに、挨拶以外で喪主がやるべきことも紹介します。

お通夜

故人にお供えをする供花の配置や名札の名前、参列者の席順や弔電を紹介する順番などを確認しましょう。

僧侶が到着したら、控え室へ案内し、お茶とお菓子でもてなします。一般的に、このタイミングでお布施を渡し、白木の位牌に戒名をもらいます。

僧侶による読経の間は、喪主とその家族は席に座ったまま、焼香する参列者に黙礼します。僧侶の退場した後、参列者を通夜振る舞いの席へと案内し、故人に代わって参列へのお礼を述べます。

お通夜時の挨拶例

本日はご多用にもかかわらず、○○のためにお通夜のお焼香を賜りまして、誠にありがとうございました。

多くの皆様にお集まりいただき、温かく見守られて、○○も喜んでいることと思います。

なお、葬儀・告別式は○月○日の〇時から〇時となっております。

今晩は、誠にありがとうございました。

葬儀・告別式

僧侶による読経、喪主やその家族、参列者の焼香の後、柩に眠る故人と最期のお別れをします。

柩を霊柩車まで運ぶのは、親族や親しい友人です。喪主や家族は加わりません。霊柩車に柩を運び終えたら、喪主は参列者にお礼の挨拶をします。挨拶が終わると、喪主は位牌をもって霊柩車の乗り、火葬場へと向かいます。

出棺時の挨拶例

本日はお忙しい中、○○の葬儀・告別式にご会葬いただきまして、誠にありがとうございました。

このように大勢の皆様にお見送りいただきましたこと、〇〇もさぞや喜んでおることと思います。

遺された私どもは未熟者ではございますが、今後とも故人同様、ご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

本日はありがとうございました。

火葬場

火葬炉の前で、喪主から順番に最後の焼香を行います。火葬が終わるまでの間は、火葬場の控え室で僧侶をもてなします。

火葬が終わると、故人と血縁の深い方から順に、骨あげを行います。遺骨を骨壺に収めたら、喪主は骨壺を持って、参列者へお礼を述べます。

散会の挨拶例

長時間にわたりご参列いただき、誠にありがとうございました。

本日はこれにて失礼させていただきます。

どうか皆様お気をつけてお帰りください。

ありがとうございました。

初七日法要

最近では、家族や親族、参列者の都合などから、葬儀・告別式と同じ日に初七日法要を行う方が増えています。初七日法要を終えた後、喪主は参列者に精進料理を振る舞い、喪主は改めてお礼の挨拶をします。

喪主が葬儀後にやるべき3つのこと

葬儀・告別式を終えた後、喪主がやるべきことは、大きく3つあります。葬儀後にすぐやるべきことと、そうでないことがあるので、葬儀社に相談しながら進めましょう。

香典返し

四十九日の忌明け後に、香典返しを送ります。送る際には、香典返しの品と一緒に、お礼状を添えます。供花や弔電を送ってきた方には、お礼状を送りましょう。

法要

菩提寺の都合を確認し、家族や親族の都合のいい日を選びましょう。無宗教葬で葬儀を行った場合は、食事会などで故人を偲ぶこともあります。

諸手続き

役所で葬祭補助金の支給を申し込み、健康保険やマイナンバーの返還、世帯主の変更、税金の申請などを行います。

このほか、各種の名義変更、保険金の申請なども行わなければなりません。故人に遺産がある場合は、遺産相続の手続きもあります。

喪主のやるべきことは、葬儀の前から後までたくさんありますが、葬儀社のスタッフがすべてをサポートします。わからないこと、不安なことがあれば、どんなことでも相談しましょう。